【レビュー】CIOのUSB4 Gen2対応Type-Cケーブルを買って後悔した話

パソコン・周辺機器

あるあるかもしれませんが、いろいろなガジェットを持っているとUSBケーブルがいつのまにか溜まりに溜まっているんですよね。

特にType-Cケーブルは世代によってスペックがまちまちで、どれがどれくらいのスペックを持っているのか把握するのも面倒くさいですし、それを使い分けるのも面倒くさい。

それなら強力なスペックを持つType-Cケーブルが1本あればいいじゃないという発想から購入に至ったCIOのUSB4 Gen2対応Type-Cケーブルですが、なぜこのケーブルを買って後悔したのか、レビューも兼ねてお伝えしていきたいと思います。

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スペックはこんな感じ

  • USB4.0 Gen2
  • 240W対応
  • 最大20Gbpsのデータ転送
  • 4K/60Hzの映像出力
  • E-Marker搭載

ざっくりとした紹介ですが、個人的な推しポイントは240W対応というところと20Gbpsのデータ転送速度をもつというところ。

少し前の世代のType-Cケーブルですので最高性能とは言えませんが、このスペックがあればよっぽどのことがない限りケーブルによるボトルネックはないでしょう。

レビューと失敗から得た気づき

ケーブルが太すぎて取りまわしづらい

早速ですがこのケーブルを買って後悔した理由、それはケーブル径が太すぎて取りまわしがしづらいからです。

USB2.0のケーブルと比べるとこんな感じで、明らかに太さが違います。

なんでも、USB2.0までのType-Cケーブルは信号線が4本であるのに対し、USB3.0以降のType-Cケーブルは信号線が9本と倍以上になっているため、必然的にケーブル径が太くなってしまうのです。

いくらシリコン製とはいえど、ケーブル自体の太さは誤魔化しがきかず柔軟さや収納性に欠けるため、持ち運びの際にストレスを感じました。

問題点はデータ転送速度

ケーブル径が気になるなら、信号線が少ないUSB2.0のケーブルを選べば良いじゃんとなりますが、そこで問題になるのがデータの転送速度。

USB2.0は転送速度が最大480Mbpsであるのに対して、USB3.0は最大5Gbpsと約10倍の性能があり、今回購入したこのケーブルのUSB4 Gen2という規格は、最大20Gbpsで約40倍の性能があります。

実際、USB2.0のケーブルだと接続する機器によっては最大性能が出せず、いわゆるボトルネックの原因になりかねません。

そのため、データ転送を前提としたケーブルは最低でもUSB3.0以上が望ましいですが、そうなると必然的にケーブル径は太くなり、取りまわしに悪影響が出てしまうのです。

240Wはオーバースペック気味だが弊害無し

私の環境では100Wを超える給電量が必要になることがないので、240Wというのは明らかに過剰な給電量ではありますが、これが原因でケーブル径に悪影響が出るということありません。

なぜなら、大前提として240Wでの給電が可能なType-Cケーブルは、USB PD EPRという規格に対応している必要があり、USB2.0のType-CケーブルでもUSB PD EPRに対応したモデルが存在するからです。

USB PD EPRとは

USB PD EPRは2021年5月に発表された比較的新しい規格で、正確にはUSB Power Delivery Extended Power Rangeと言います。 Type-Cケーブルの給電量は基本的に最大100Wですが、USB PD EPRに対応したモデルは最大240Wとなっています。

つまり、240Wだからといっていたずらにケーブル径が太くなるというようなことはなく、携行性も給電量も欲しいという場合には、信号線が少ないUSB2.0でUSB PD EPRに対応したケーブルを選ぶことができます。

大は小を兼ねないのがType-Cケーブル

そもそもの間違いは、強力なスペックを持つケーブルが1本あればいいという、いわゆる大は小を兼ねる思考。

充電用に携行性を考慮するとケーブルの取りまわしやすさが最優先になりますが、データ転送速度を考慮するとUSB3.0以上が絶対条件なので、この時点で両立は不可能なんですよね。

つまり、取りまわしやすさとデータ転送速度はトレードオフ関係にあるということ。

トレードオフ関係にあるということは、大は小を兼ねないのです。

充電用とデータ転送用でケーブルを分けるべき

個人的に行き着いた結論がこれで、ケーブルを一元化するのではなく充電用とデータ転送用で各1本ずつ持つのが最適であると感じました。

トレードオフの性質を持つモノを一元化すると、スッキリ感よりも多くの不便を生み出してしまうので、適材適所で使い分けることが大事ということになります。

まとめ

  • USB3.0以降は信号線が増えケーブル径が太くなる
  • USB2.0はデータ転送速度に問題あり
  • 240Wはオーバースペックかも
  • 取りまわしやすさとデータ転送速度はトレードオフ
  • 充電用とデータ転送用でケーブルを分けると良い

今回は主観が強めなレビューになりましたが、基本的に定位置でしかType-Cケーブルを使わない場合や、何としてでもスッキリしたい場合には結構オススメなケーブルです。

私がストレスに感じるのはあくまで持ち運びの際の収納に限った話で、それが気にならないならば間違いなく「買い」でしょう。

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